共通テスト平成30年の試行結果を偏見で考察(記述)

昨年実施された大学入学共通テストの試行調査に対し、完全な実施結果が4/4に公表されました。
大学入学共通テストの導入に向けた平成30年度(2018年度)試行調査(プレテスト)の結果報告及び地理歴史A科目の参考問題例について

記述の正答率や誤答例も出ています。
この記事では数学1Aの記述問題対する正答率や誤答例からこの試行を受けた高校生に対する傾向を考察しようと思います。

全体的に正答率が低く、多くの人が苦戦したようです。
また、回答を誤ったのに正答と判断した人が一定数(全受検者に対しあ:2.2%、い:1.5%、う:1.9%)いたようです。
一部は過程を書き込んだ人もいたようです。こちらは記述に慣れ過ぎた者ならではの誤りといえそうです。

(あ)

言葉で表現された命題を記号で表す問題です。言い直すだけですが正答率は5.8%と芳しくありません。
無回答は17.3%もあり戸惑った人もそこそこいた、ということになりそうです。
誤答としては集合の表現を誤ったもの、用いる記号を誤ったものがあり、以下のものが挙げられています。
集合表現の誤り:
「1」(通常はこう表現されたら集合ではなく1という元を表す)
「{x|1}」(この形式を利用する場合、|の左に変数や式を指定して|の右に条件を入れる。この形にしたいならたとえば「{x|x=1}」ならば正しい表現となる)
「C{1}」(集合Cという記号は文章にないので使用しないのがよい)

記号の誤り:
「{1}∈A」(この場合、「Aの元として1のみを要素とする集合がある」となる)
「{1}∪A」「{1}∩A」(これらはAの集合と1のみを要素とする集合の演算となり結果は集合となるので、条件にはならない)

(い)

文章で表現された内容を三角比を使った式に直す問題です。難しくはないはずですが正答率はわずか10.9%。
無回答が44.5%もいたので読解に問題がある人がそれだけ多いということでしょうか。
誤答としては「tan」ではなく「sin」「cos」を使ったもの、「°」を付け忘れたもの、
使う不等号を誤ったものと、よくありそうなものが多かったようです。

(う)

時刻による面積の大小関係の変化を記述する問題です。考えることが多いためか正答率は3.4%、無回答は62.0%と苦戦が目立ちました。
誤答としては
・時刻に触れておらず単に「S1=S2=S3」などのみの記入
・「S1,S2,S3は変化しない」などの表記でS1,S2,S3を比較していない(少しそれるが実は「変化しない」というのも誤っている)
・S1,S2,S3が等しくならないことがある、と結果が誤っている
・「どのtにおいてもS1=S2=S3」など、問題文にない変数(この例の場合t)を説明せずに使用(こうしたい場合、例えば「移動を開始してからの時刻をtとしたとき、どのtにおいてもS1=S2=S3」というような表現にする必要がある)
というものがあり、やはり読解を問われるものや説明能力の不足が表れているものが多かったようです。

あとがき

少々遅くなりましたが平成30年度共通テストに関する記事はこれで最後となります。

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