ヨーロッパ女子数学オリンピック日本選抜 2019 問4

今回の記事はこちらの問題。EGMO2019日本選抜の第4問です。

(n2-5)/(n+1)が有理数となるような3以上の整数nをすべて求めよ。

有理数ができたと仮定して地道に進めていくしかなさそうです。

というわけで、まずは有理数ができたとしてその値を仮定しましょう。
有理数ということは整数を整数で割って得られる値、ということです。
今回は平方根で表される、ということで正の値だとわかりますので比較的楽です。

(n2-5)/(n+1)が有理数であるとき、互いに素な正の整数a,bをうまくとるとこの値はa/bと表される。

分数平方根では扱いにくいですので2乗し、分母を払って考えましょう。

2乗し分母をはらうと
b2(n2-5)=a2(n+1)
が成り立つ。

さて、これで少しは考えやすくなりました。aとbは互いに素にしていますからnの式について条件がわかります。

したがってn2-5,n+1の最大公約数をdとおくと
n2-5=da2,n+1=db2
が成り立つので、dの値を考えてみる。
n2-5 = (n+1)(n-1)-4となることから
n2-5とn+1の公約数として考えられる値は4,2,1に限られることがわかる。

互除法を利用することで考えられる公約数は3通りであることがわかりました。あとはこれらで場合分けするだけです。

最大公約数が1または4である場合、n2-5 = a2または(2a)2となるのでこの値が平方数になる必要がある。
n2-5 < n2であるので平方数であるとしたら
n2-5 ≦ (n-1)2でなければならない。このとき
n2-5 -(n-1)2 = 2n-6 ≦ 0が成り立つので考えられる値はn=3のみ。
n=3のときはn2-5=4=22,n+1=4=22であるので
(n2-5)/(n+1)=1がわかる。

これで最大公約数が1または4の場合を調べられました。のこりは2の場合です。

最大公約数が2である場合、n2-5は平方数の2倍なので特に偶数である。
したがってnは奇数でなければならないのでn=2m+1とおいて考える。
このときn2-5 = (2m+1)2-5 = 4m2+4m-4 = 4(m(m+1)-1)
と変形できる。
m(m+1)は偶数なのでこの値は4の倍数であるが8の倍数でない。
したがって(n2-5)/2を4で割った余りは2になる。
平方数を4で割った余りは0か1に限られるのでこの値は平方数でない、すなわちn2-5は平方数の2倍になることがないことがいえる。

2の場合では条件を満たす値が見つからないことがわかりました。ということで答えが導かれました。

したがって、求める値はn=3のみ

3つぐらいありそうな気がしましたが結局1つしかなかったようです。

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