数学夏祭りに挑戦 3日目

数学夏祭りが始まりました。今回を入れてあと8問の予定です。

公式サイト

私も時間を作って全問参加したいですが、片手間でどこまでいけるのでしょう?
今回の問題はこちら。

https://twitter.com/mathmatsuri/status/1301067339773902854

思考力を要求される問題。難しさとしては京都大学の特色入試より易しいくらいでしょうか?

とりあえず設問の誘導に乗りましょう。
nが整数のとき、加法定理により以下の式が成立します。
cos(n+1)θ=cos(nθ)cosθ-sin(nθ)sinθ
cos(n-1)θ=cos(nθ)cosθ+sin(nθ)sinθ

この両辺の和をとることで
cos(n+1)θ+cos(n-1)θ=2cos(nθ)cosθ
となります。この式をTnで置き換えると
Tn+1(cosθ)+Tn-1(cosθ)=2cosθTn(cosθ)
となります。
cosθは絶対値1以下の実数なら何でも取りますからこの等式の次数より多くの値で成立するのでこのことからcosθをxと置き換えてよく、そうすると
Tn+1(x)+Tn-1(x)=2xTn(x)
とできます。

さて、これで前半の誘導に乗り終わりました。ここで求めたい値をみてみましょう。
すると(2k-1)π/79という角度がありますので、cos(79θ)が使えそうです。
中の角度を79倍するとπの奇数倍となりますので、つまり
(2k-1)π/79はθの方程式cos(79θ)=-1の解といえます。
つまり、x=cos{(2k-1)π/79}はT79(x)=-1の解とわかります。

さて、ここからはTn(x)の特徴をみてみましょう。
T1(x)=x, T2(x)=2x2であるので
Tn(x)の次数はnと予想できます。
実際、nがk以下の正整数で成り立つならば2xTn(x)は(n+1)次式なのでTn+1(x)は(n+1)次式である必要があるので、帰納的に示すことができます。

ここで少し困ったことがおきました。ここまででT79(x)は79次式と分かりました。ということは方程式T79(x)=-1は重解を重複して数えて79個の解があることになります。しかし今回使う値は40個。残り39個が分からないとお手上げです。
さいわいcosαが解ならcos(-α)も解(同じ値)なので重解であることを期待したいです。そこで以下の性質を使います。
「P(x)が(x-a)2で割り切れる⇔P(a)=P’(a)=0」
そして等式cos(79θ)= T79(cosθ)をθで微分すると
-79sin(79θ)=-sinθ T79’(cosθ)
となります。そしてθ= (2k-1)π/79のときこの式の値は0になります。
k=40のときのみsinθ=0なのでk=1〜39のときはT79’(cosθ)=0となります。
すなわち、k=1〜39においてx=cos{(2k-1)π/79}はT79(x)=-1の重解となり、めでたく79個そろいました。
k=1〜39におけるcos{(2k-1)π/79}の積はK/cos(π)=-Kなので、方程式T79(x)=-1の解の積は-K2となります。
ということで解と係数の関係を利用できます。T79(x)の最高次の係数と定数項を求めましょう。

Tn(x)の最高次の係数をan、定数項をbnとおくと漸化式より
an+1=2an、bn+1=-bn-1となります。
するとa79=278、b79=-b1=0となるので、すなわち-K2=-(0+1)/278となります。
最後にKの符号を調べましょう。π/2<(2k-1)π/79≦πを変形すると20+1/4<k≦40となるので、cos{(2k-1)π/79}が負になるkは21〜40の20個です。

したがってKは正の値とわかり、すなわちK=2-39がわかり、[|log2|K||]=39がわかります。

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